自宅のお庭で結婚式!魅力や費用をガーデンウェディング経験者にインタビュー! 

自宅のお庭で結婚式!魅力や費用をガーデンウェディング経験者にインタビュー! 

最近はさまざまなスタイルで自由度の高い結婚式が増えてきましたね。その中で今回はマイホームや実家のお庭で挙げる「ガーデンウェディング」について、実際に自宅のお庭で式を挙げられたAkira夫妻(@akiravlog180)にお話を伺いました!

自宅のお庭で式を挙げようと思った理由や、庭で式を挙げるときに考えるべきこと、費用などをインタビューしました。

これから結婚式を挙げられる方は選択肢の一つとして参考にしてみて下さいね!

【Akira夫妻 プロフィール】
2022年5月に自宅のお庭で結婚式を挙行。
家づくりが大好きで、Youtubeでは家づくりに関するvlogを発信。

夫:Akiraさん(以下:Akira)
妻:snimm さん(以下:snimm)

自宅の庭で式を挙げようと思ったきっかけ

―最近はお庭のある結婚式場やアウトドアウェディングなども増えてきていますが、自宅の庭で式を挙げようと思ったきっかけやこだわった理由を教えてください

Akira:私たちは結婚式を挙げるよりも前にマイホームを建てたのですが、家づくりが進む過程の中で、お庭づくりには特に予算をかけておりました。庭づくりを手掛けているatelier WALDの山本さんに植栽スペースを作って頂いたり、自分でDIYフェンスを作ったりしていました。

そんなこだわりのお庭が完成したときに「もしかしたらこのお庭で結婚式を挙げられるかもしれない…!」という発想が思い浮かんだのがきっかけです。

式場とお庭、どちらで挙げる方が思い出として深く残るのかを考えたときに、自宅のお庭で挙げた方がいつまでも語り継ぐことができると思ったので、自分たちのお家の庭で挙げることを決めました。

こだわりのお庭が挙式会場に

結婚式当日の流れ・ゲストの人数・開催時期

—結婚式当日の流れやゲストの人数・開催時期などを教えて下さい

Akira:結婚式は5月に開催し、ゲストは約40名を招待しました。
挙式と披露宴の流れはこんな感じでした。

13:30 受付 

14:45 挙式スタート

15:50 挙式終了、披露宴会場へ移動

1645 披露宴スタート

19:15 披露宴終了

挙式を自宅のお庭で行い、披露宴会場は自宅から車で約15分の場所に移動して行いました。
その間の移動は自分たちでバスをチャーターしたのもこだわりの一つです。

—式場での結婚式よりも時間がたっぷりありますね!

Akira:そうなんです!私たちも今まで友人や親族の結婚式に参加してきましたが、十分に新郎新婦と喋れない印象があったので、ゲストの方々としっかりお話する時間がとれて良かったです!

snimm:披露宴会場も屋外にこだわって、美術館の屋上を貸し切って行いました。 装飾も自分たちで行い、オブジェを用意したり︎、高砂の椅子をダイニングチェアにしたり、会場の照明は家で使っているスタンドライトなどを使いました。結婚式の思い出が詰まった家具になったので、愛着が増しました。

自宅の家具を取り入れながら作った披露宴会場

—式場での結婚式だと、挙式が始まるまでにゲストが過ごす待合スペースがあると思うのですが、自宅の場合は皆さんどこで過ごされていたんですか?

Akira:私たちの家にはガレージがあるので、そこを待合室にしていました。
受付から挙式までの時間はムービーを上映したり、家族紹介をしたりして過ごしました。

結婚式当日は寝室を新婦の支度部屋、ウォークインクローゼットを新郎の支度部屋にしました。リビングと洋室は空いていたので、もしガレージがなかったら、どちらかを待合室にしていたと思います。

ガレージを待合室に

―大きなガレージだと待合室としても使えるのですね!リハーサルはされましたか?

snimm:父親のエスコートの練習で、前日の午後に一回しました。

それ以外の新郎新婦の誓いのハグや、指輪の交換、モノをどこに配置するかなどは、自宅のお庭だからこそいつでも確認でき、普段の生活の中で結婚式の準備が進められました。

どの角度から一番キレイに見えるかや、写真を撮る画角などにもこだわり、何回もお庭に出て満足するまで考えました。

—5月に式を挙げた理由はありますか?

Akira:5月に式を挙げたのは、気候もよく、虫もあまり発生していないことから選びました。お庭で挙げるとなると虫が発生しやすいので、できるだけ抑えられる範囲で行いました。

自宅で結婚式を挙げるメリットの一つは、最高の日にちを自由に設定できることだと思います。結婚式場で挙げるとなると、お日柄の良い日などは先に埋まっていることもあり、値段が高いと思いますが、自宅での式は自分たちの好きなシーズン、ゲストの方が来やすい日にちで、一番理想的なタイミングで挙げることができます。

5月の暖かな日差しと新緑に包まれた結婚式

お庭ウェディングのコンセプト・こだわり

—式のコンセプトやこだわりについても教えて下さい!

Akira:自宅は2人の中でスタートの場所でしたし、安心できる場所として基盤になって欲しいと思っていたので「BASE」というテーマにして、装飾に石をたくさん使ったのがポイントです。

snimm:結婚してこれから2人でいろんな経験をしたり、活動をしていこうというのを決めたときに、その土台となるのが家だったので、「私たちはここから出発をしていく」という意味も込めてBASEになっています。

石を使用した装飾

プランナー/カメラマン/ヘアメイクの手配について

—結婚式場だとプランナーやカメラマン、ヘアメイクなどは手配して下さるところが多いですが、お二人はどのように手配されましたか?

snimm:全てInstagramから見つけてDMでご依頼しました。
プランナーさんは、ガーデンウェディングの経験があるフリープランナーさんを探してお願いしました。

当日の運営スタッフの方たちはフリープランナーさんが手配してくださったので、会場の設営はスムーズでしたよ。

Akira:カメラマンさんもInstagramで色々調べて、DMを送り依頼をしました。

カメラマンさんには事前に一度お庭に来ていただいて、陽の入り方などをチェック頂きました。「午前中のこのシーンの時はこの角度から撮りましょう」「家のここを背景にして2ショットを撮りましょう」などを事前に打ち合わせできたのが良かったです。

あとは「お庭」で挙げているのがポイントなので、私たちを撮って頂きながらも、バックにはちゃんとお家が写るように撮ってもらったり、植栽の緑が入るようにお願いをしました。

お庭ウェディングのいいところ・魅力

—実際に式を挙げられて感じたガーデンウェディングのいいところを教えて下さい

Akira自分たちが家に帰ってくるたびに「ここで結婚式を挙げたんだな」と記憶が蘇るのはいいところだと思います。

また、庭で友人とホームパーティーやBBQをする機会が多いのですが、その際に結婚式のことを振り返られるのがいいなと思いました。

snimm:私はフラワーシャワーの生花が庭の土に還っていくのが魅力的だなと思いました。

友人とホームパーティー
庭に還っていくフラワーシャワー

—とてもロマンチックですね!その発想はありませんでした

snimm:あとは通常の式の流れとは少し違うのですが、フラワーシャワーをした後に、引き出物をお渡しする時間をつくりました。

引き出物は一人一人違った物を用意し、お渡しする際に「何でこの引き出物を選んだのか」を交えながらお話ができました。通常だとそういった時間や流れはなかなか作れないので、良かったと思います。

一人一人に合った引き出物を手渡しする時間

ゲストの反応・感想

—ゲストの方のご反応やご感想はいかがでしたか?

snimm:私たちの結婚式は、周りの友人達の結婚式ラッシュが落ち着いたタイミングでの開催でした。なので、みんな何回も式に参列された経験があるのですが、「こんな式は初めてだった」「距離感が近くてアットホームな式だったね」という嬉しい感想をもらいました。

距離感が近かったことで、「お父さんがこの時こんな表情していたよ!」といったゲストや親族同士の表情が印象に残っているようなエピソードも多く、式に一体感が生まれていたのがわかりました。

今まで私たちがお世話になった家族や友人同士が繋がって欲しいという想いも持っていたので、この感想はとても嬉しかったです。

お庭ウェディングの準備で参考にしたもの

—お庭で結婚式を挙げるにあたって、情報収集で参考にしたものを教えて下さい

snimm:Pinterestをメインに情報収集をしました。

日本ではお庭で結婚式を挙げる人が少なく、情報もあまりなかったのですが、海外ではガーデンウェディングがメジャーなのでPinterestで海外の画像を参考にしていました。

私たちは英語が流暢に使えるわけではないので、海外の情報を得ようとするとInstagramで検索するよりも、視覚的に収集ができるPinterestで画像を探していくのがわかりやすかったです。

—例えばどのようなキーワードで検索をされましたか?

snimm:「ガーデンウェディング」「ホームパーティー」などで検索しました。
結婚式の画像に限らず、建築系の写真やお花の展覧会の写真を保存したりしていましたね。

結婚式の費用

—気なるのが費用なのですが…実際にどのくらいかかったのか教えて頂きたいです

snimm挙式と披露宴を全て含めた総額は約350万円でした。

私たちは食事や引き出物はもちろん、さまざまなことにこだわり続けたので、最終的には一般的な結婚式場で挙げる価格帯と変わらなくなりました。

式場を借りる料金はなかったので、その分の費用は浮いたのですが、トイレは家に一つしかなかったため、移動式の水栓トイレを2台借りたり、チャーターのバスを手配したり、披露宴の椅子を人数分用意したりといった所に費用がかかりました。

お庭で式を挙げる場合、普通の結婚式場ではお金のかからないものにお金がかかってしまうことを念頭に置いて計画された方が良いと思います。

そして自分たちの自己満足にならないように、ゲストの方が心地よく過ごせることに細心の注意を払いながら準備を進めました。

式場と違ってここは要注意!お庭ウェディングの課題をこう乗り越える

—これからガーデンウェディングをされる方にお伝えしたい注意点やポイントなどはありますか

snimm:自分たちのこだわりを表現した結婚式なので、自由にできた分、責任も自分達で持たないといけないと考えていました。

特に「トイレ」「虫」「駐車場スペース」「ゲストの送迎」などの対策はしっかり考えました。また、「ゲストの服装」「ご近所さん」への配慮が必要だと思います。

トイレ対策

先ほども少し触れましたが、トイレは家に一つしかなかったため、混雑しないように水栓トイレを2台借りました。今は水栓トイレカーといって、災害支援や工事現場で採用されているとてもキレイな水栓トイレをレンタルできます。

虫対策

植栽のメンテナンスの時期がたまたま結婚式前に重なっていたこともありますが、噴霧器で殺虫剤を撒いてもらいました。これのおかげで虫の発生は抑えられたのではないかと思っています。

駐車スペース対策

近くにパーキングがなかったので、ご近所さんに「駐車スペースを貸して頂きたい」とお願いをしました。

ゲストの送迎対策

電車でお越しのゲストのために、最寄り駅から自宅まで貸し切りで送迎してくれるバスを手配しました。改札を出てからバス乗り場まで行く案内動画も自分たちで作って事前にゲストへ案内しました。

ゲストの服装の配慮

お庭には砂利があり、式場と比べると足元が悪いので、ヒールは避けるように案内したり、気温が冷える可能性もあるので、調節できる上着なども持ってきて頂くように案内したりしました。

あと屋外で過ごすため、妊婦のゲストには防寒グッズを用意しました。

招待状を送る際に、一緒に案内するのが良いと思います。

当日のゲストの服装の雰囲気

ご近所さんへの配慮

snimm:ご近所6~7軒くらいに手土産を持って挨拶に伺い、式当日は騒がしくなってしまうことを事前にお伝えさせていただきました。招待状も一緒にお渡しして、「良かったら式を見届けてくれませんか?」という形でご招待しました。

実際に当日、ご近所さんも見に来て下さって嬉しかったです。

何度も繰り返しますが、結婚式場に行くと当たり前にあるものが自宅には備わっていないので、そこのハードルをどう乗り越えていくかをしっかり考える必要があると思います!

Akira夫妻とってお庭とは?

—最後にお二人にとってお庭はどのような場所になっていますか?

Akira:家の中と変わらない生活スペースになっています。

ごはんを食べる場所の選択肢として、涼しい日には「今日は庭でごはん食べる?」といった会話が自然とうまれています。

庭でごはんを食べるというと、「ちょっといつもとは違った非日常感を味わいたい」とか、「友達が来たときに出るもの」みたいな感覚の人も多いと思うのですが、そうではなく、外と中の障壁のなさというのを庭が作ってくれていると思います。

snimm:私は何をしなくても四季を感じられる場所だなと思っています。

花が咲いてきたり、木の成長具合を見て「もうすぐこんな虫が来るだろうな」「そろそろ暖かくなりそうだな」といった感覚を庭の木々が教えてくれています。

お庭でランチ

 

色々と教えていただきありがとうございました!
結婚式という特別な日にお庭を活用するアイデアはとても斬新でしたね。

自宅のお庭で挙げる分、式場にない設備を用意するので準備は大変ですが、夫婦のこれからの拠点となる住まいで挙げる式は、思い出として深く記憶に残ることがわかりました。

これから結婚式をお考えの方は、自宅や実家のお庭スペースでのウェディングも検討されてみてはいかがでしょうか。

Akira夫妻の結婚式当日の動画を見る

また、記事を読んで「お庭を作ってみたい!」と思った方は、お近くの施工店様にお問い合わせ下さい!全国のお庭づくりネットワーク「リフォームガーデンクラブ」のサイトから、お近くの施工店をお探しいただけます。