カーポートの掃除を実際にやってみた|必要な道具と手順を徹底解説

カーポートの掃除を実際にやってみた|必要な道具と手順を徹底解説

紫外線や雨から大切な愛車を守ってくれるカーポート。でも、カーポートそのもののお手入れはつい後回しになりがちではありませんか?

屋根や雨樋に汚れがたまると、見た目が悪くなるだけでなく、劣化や雨水の逆流などのトラブルを招くことも。しかし、実は少しの手間と正しい道具があれば、誰でも簡単にキレイにできます。

今回は、タカショーショールームに展示中のカーポートを実際に掃除しながら、「どんな道具が必要なのか」「どんな手順で進めると効率的なのか」を、わかりやすく解説します。

この記事を読めば、あなたのカーポートも愛車と一緒にピカピカに!
ぜひ週末のお手入れの参考にしてみてください。

タカショー広島ショールームで屋外展示しているアートポート

商品名:アートポート(車一台用)
設置場所:タカショー広島ショールーム(広島県東広島市)
設置時期:2014年6月(設置から約9年半)
サイズ:30-50ロング柱仕様
カラー:ナチュラルパイン
屋根材:グレースモークポリカ

こちらの「アートポート」は、実はあまり頻繁にお手入れをしていませんでした。
その“リアルな”ビフォーアフターを、写真とともにお届けします!

カーポートの汚れの種類と原因

カーポートは屋外に設置されているため、どうしても汚れが付きやすい環境にあります。
ここでは、代表的な汚れの種類とその原因を紹介します。

雨風や砂埃による汚れ

屋外にあるカーポートは、雨風や砂埃の影響を受けやすく、特に風の強い日には砂やほこりが屋根や柱に付着します。

放置すると汚れが固まり、簡単には落とせなくなることも。さらに、砂埃が雨水と混ざることでシミやくすみの原因になる場合もあります。

掃除する前の状態

落ち葉や花びらによる汚れ

周囲の木々から落ちる葉や花びらは、雨樋や屋根のすき間に溜まりやすく、水の流れを妨げることがあります。

特に秋の落ち葉シーズンや春の花びらが舞う時期は注意が必要です。掃除を怠ると雨樋が詰まり、オーバーフローや屋根材の劣化につながることもあります。

掃除する前の状態

鳥のフンによる汚れ

鳥のフンは見た目が悪いだけでなく、酸性のため長期間放置すると屋根材や柱の表面を傷めるおそれがあります。

見つけたら放置せず、柔らかい布やスポンジで優しく拭き取りましょう。固まっている場合は、水でふやかしてから拭くのが効果的です。

カビや苔、排気ガスによる汚れ

日陰や湿気の多い場所では、カビや苔が発生しやすくなります。

特に屋根の裏側や柱の影になる部分は汚れが見えにくく、気づかないうちに繁殖してしまうことも。

また、車の排気ガスや大気中の微細な汚れが付着すると、屋根や柱がくすんで見える原因になります。定期的な洗浄で美観と耐久性を保ちましょう。

掃除する前の状態

カーポートを掃除するのに必要な道具

カーポートの汚れの原因がわかったところで、次に気になるのは「どうやって掃除するか」ですね。実際に掃除を始める前に、まずは必要な道具をしっかり揃えることが大切です。

屋根や柱は高い位置にあるため、手元の道具だけでは届かないこともありますし、汚れの種類によって使うアイテムも異なります。

ここでは、基本的な掃除に欠かせない道具と、あると便利なアイテムをご紹介します。

脚立

まず必要なのは、屋根掃除の必需品である「脚立」です。
とはいえ、高さのある脚立を持っていない方も多いのではないでしょうか。

7段(2.1m)の脚立 / 社員の身長は168cm

背の高い脚立は普段あまり使う機会がなく、保管場所にも困りますが、ホームセンターなどでレンタルすることも可能です。

全国展開のホームセンター「コメリパワー」「コメリPRO」では、WEBでレンタル予約ができる店舗もあります。

最近はオンラインで脚立をレンタルできるサービスも増えているので、検索してみるのもおすすめです。

タカショーのアートポートを掃除するのに必要な脚立のサイズは、標準柱仕様のアートポートなら6段(約1.8m)以上、ロング柱仕様のアートポートには7段(約2.1m)以上の脚立が良いでしょう。

脚立は天板に立って使用してはいけないため、脚立の高さ-約0.3mが実際に届く高さの目安です。

たとえば6段(約1.8m)の脚立なら有効高さは約1.5m。標準柱仕様のカーポートでは、ちょうど腰~胸あたりの高さになります。

ご自宅のカーポートの高さと掃除する人の身長を考慮して、最適な脚立を選びましょう。

続いて、用意した掃除道具はこちら。

➀柄付きスポンジやモップ

カーポートの屋根は奥行きがあるため、柄付きのスポンジやモップがあると便利です。今回はカー用品店で購入した、伸縮できるモップを使用しました。

以前、記事でも紹介したアズマ工業さんの「高所ワイパー」に付属の「極細ダスター」を取り付けて掃除するやり方もおすすめです。

②中性洗剤

水だけでは落ちにくい油汚れや排気ガスの汚れには、中性洗剤を使うと効果的です。
屋根材や柱を傷めにくく、安心して使えます。

③柔らかい布/雑巾

柱やフレーム部分の汚れは、柔らかい布や雑巾で優しく拭き取りましょう。

④軍手

作業中の手の汚れやケガを防ぐために、軍手を用意しましょう。
滑り止め付きのタイプだと、脚立の上でも安心です。

⑤頭の小さいブラシ

雨樋を掃除する際に使う細めのブラシです。
雨樋の幅は約3cmほどなので、それより小さなブラシがあれば問題ないです。

今回はスニーカー洗い用のスリムブラシを使用しました。

⑥すきま掃除用ブラシ

100円ショップなどでも手に入るすきま掃除用の細いブラシです。
窓のサッシやお風呂の排水口を掃除するような先の細いものが使いやすいです。

無ければ使い古しの歯ブラシでも良いでしょう。

ホース

仕上げに水をかけて汚れを洗い流すために使用します。
水圧が高すぎると屋根材やパッキンを傷めることがあるため、やさしく水を流す程度がポイントです。

お手入れするときの注意点

カーポートの掃除は脚立を使う高所作業が多く、思わぬ事故やケガ、本体の破損を招くおそれがあります。作業を始める前に、必ず以下のポイントを確認し、安全にお手入れを行いましょう。

高所作業での注意点

・屋根の上には絶対に乗らないでください。
・脚立は一番上の段に立たず、安定した位置で使用しましょう。
・立てかけ式のはしごはカーポート本体に負荷をかけるため使用しないでください。

掃除方法での注意点

・柔らかい布やスポンジを使い、優しく汚れを落としましょう。
・金属ブラシやスチールウール、粗い紙やすりなどは表面を傷つける原因になります。
・小石や砂が付着したまま擦るとアルミ部分にキズがつくので、事前に取り除いてください。
・アルコール・ベンジン・アセトンなどの有機溶剤や石油系の薬品は使用を避けましょう。

環境や使用状況による注意点

・工業地帯や海岸近くなど、環境によってはお手入れの頻度を増やすことをおすすめします。
・小さなキズでも放置せず、早めに補修することで長持ちにつながります。
・水に濡れたときはから拭きをして、サビや劣化を防ぎましょう。

近隣への配慮

・カーポートの場所によっては、掃除中に出る水や洗剤が隣家に飛び散ることがあります。事前にお隣へひと声かけておくと安心です。

※商品が破損したり、ぐらつきがある場合は、すぐに施工店へご連絡ください。そのまま使用を続けると、思わぬ事故につながるおそれがあります。

掃除のタイミング・頻度

カーポートをきれいに保つためには、掃除を行うタイミングや頻度を意識することが大切です。季節ごとに整理して掃除すると、効率よくカーポートをキレイに保てます。

春:花粉や黄砂で屋根や柱に汚れがつきやすい時期。早めの掃除が効果的です。

梅雨明け:湿気でコケやカビが発生しやすい時期。雨樋や屋根の隅までしっかりチェックしましょう。

秋:落ち葉の季節。雨樋や屋根の隙間に葉が溜まりやすいので、定期的な掃除が必要です。

年間を通した掃除の目安としては、2〜3回ほど行うのが理想です。季節ごとの汚れや屋根の状態に応じて掃除のタイミングを調整することで、カーポートを長持ちさせ、美しい状態を保つことができます。

掃除の手順

まずは屋根の上から全体を水で流します。

もしも屋根の上や雨樋に手で拾える程度の小石や落ち葉などがある場合は最初に取り除いておきましょう。

これらが残ったまま水をかけたりスポンジなどで擦ると屋根材を傷つけてしまいます。ポリカーボネート素材であればある程度水だけでも汚れが落ちます。ざっと水で汚れを流したら、次は柔らかいスポンジやモップで汚れを落としていきます。

頑固な汚れは中性洗剤をかけて優しく擦ります。
くれぐれも硬いブラシでゴシゴシこすったりしないでくださいね。

屋根がキレイになったら次は雨樋を掃除します。

雨樋には詰まり防止のための「ドレンエルボ」という部分があり、落ち葉や小石が溜まっている場合があるので、下側のキャップを外して中にたまったゴミを取り除きます。

特にカーポートのまわりに木々が多い場合は落ち葉が溜まって詰まりやすいので、こまめに雨樋とドレンエルボを掃除する必要があります。

しっかりゴミが溜まっていると、キャップを開けるときにゴミと水がドバっと出てくる場合があるので、目や口に入ったり、衣類にかかったりしないよう気を付けてください。

キャップにも汚れが溜まっていたのでブラシでキレイにします。
雨樋の中には落ち葉やほこりが泥のように溜まっていたので、水で流れないところは軍手でつかんで取り出しました。

汚れがこびりついている部分はブラシでしっかり落としていきます。雨樋はアルミでできているので、柔らかいブラシでならゴシゴシこすっても問題ありません。

つぎに、カーポートの柱や支柱を水に濡らした布で拭いていきます。
柱の色や柄によって汚れが目立ちにくい場合もありますが、雨がかからない部分も意外と汚れています。

空気中の水分やほこり、黄砂や排気ガスなど色々なものが長い時間をかけて付着してきたのでしょう。落ちにくい汚れは少量の中性洗剤を含ませて拭き取ります。

汚れが落ちたら洗剤が残らないように、水で濡らした雑巾で拭き取り、最後に全体をから拭きすることで水や洗剤が残らずキレイに仕上がります。

屋根の下の梁(はり)や垂木(たるき)も意外と汚れていました。
しっかり丁寧に拭いていきます。

以上、こんなにキレイになりました!

今回は車1台用のアートポートの掃除方法をお伝えしましたが、2台用以上の大型カーポートでも掃除の方法は同じです。

何となく見て見ぬふりをしてきたカーポートの汚れ。
愛車を汚れから守るのはもちろんですが、カーポート本体をキレイにすることで住まいの外観も美しくなり街並みの景観もよくなります!

劣化もしにくく、いつまでもキレイに長持ちさせることができるので、定期的にお掃除をするのがおすすめです。
大掃除のついでにお手入れしてみてはいかがでしょうか?

今回掃除をしたのは「アートポート」
<商品ページリンク>
https://proex.takasho.co.jp/product/garege/carport/ap

<カーポートの商品一覧を見る>
https://proex.takasho.co.jp/product/carport

<1分紹介動画>