住まいが映える!おすすめシンボルツリー&潅水システムで手間なく植物を育てる方法

住まいが映える!おすすめシンボルツリー&潅水システムで手間なく植物を育てる方法

外構デザインは家の印象を大きく左右しますよね。最近では、おしゃれな住宅に植栽やシンボルツリーが取り入れられているのをよく見かけます。しかし、住まいに植物を取り入れたいと思っていても「お手入れが大変そう・・・」「水やりの時間が取れない・・・」「旅行中に枯れてしまったらどうしよう・・・?」といった不安から、植栽の導入を諦めている方も多いのではないでしょうか?

でも実はその不安、簡単に解決できる方法があるんです!植栽と調和した美しい外構を手間なく実現する秘訣は、自動で水やりができる潅水システム」との組み合わせ。今回はシンボルツリーの魅力と潅水システムについて、植物の専門家と潅水システムの担当者にインタビュー!あなたの住まいづくりに役立つ情報をたっぷりお届けします!

人気のシンボルツリーはもちろん、一風変わった個性のあるシンボルツリーまで、ここでしか見れない植栽もご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

石本 修悟(写真右)
大阪府天王寺エリア最大級のガーデンセンター「Gardenersてんしばi:na店」店長
7,000点の植物を取り扱う植物のプロ!
好きな植物は、一本でオブジェのような存在感を放つ「グレビレア」。

芦谷 和政(写真左)
タカショー プロユース企画部 所属
主に営業企画の仕事を行いながら、自動で水やりをする商品「タカショー潅水・散水システム」の推進担当を務める。
最近お家に向かえ入れた「ドラセナ・コンシネ 龍」という植物を愛でています!

森 彩香(インタビュアー)
株式会社タカショー プロユース企画部 販売促進課 所属。
タカショーにいながら植物を育てるのが実は苦手・・・。
もうすぐマイホームを購入予定。

シンボルツリーの効果と魅力

シンボルツリーとは

家の顔ともいえる玄関まわりやお庭に、一本だけ植える特別な木——それがシンボルツリーです。「四季を感じられる木がほしい」「記念になる木を植えたい」「家の雰囲気に合うおしゃれな樹木を探している」など、選ぶ理由は人それぞれ。その家らしさや、ご家族の想いが表れる“シンボル”として、暮らしに寄り添ってくれる存在です。


最近家づくりを考える中で、SNSで情報収集をしているのですが、「おしゃれだな~」と思うお家に、必ずといっていいほどシンボルツリーが入っています。タカショー商品の事例写真を見ても、シンボルツリーが取り入れられている現場が増えてきていますよね。

石本
最近の住宅ではシンボルツリーは単なる植物という枠を超えて、家そのものの個性空気感を引き立てる存在となっています。例えば、家の外構部分はほとんどがアルミやコンクリートなどの素材で構成されているかと思います。


確かに、タカショーの商品もアルミ製が多いですね。屋外で使用する商品には、耐久性の高い素材が向いています。

石本
そうなんです。アルミは強度や耐久性に優れていますが、どうしても角張ったデザインや無機質な印象を与えがちです。そこで、植栽が持つしなやかな曲線自然の生命力を取り入れることで、空間にぬくもりやわらかさが生まれます。素材の対比が美しさを引き立て、より魅力的な空間へと変わっていくんです。

さらに、風にそよぐ葉の音や、夜にライトアップされた植栽の陰影が加わることで、昼と夜で異なる表情を見せる、癒しの外構空間をつくることができます。

昼間は緑で安らぎのある空間に、夜は植栽の陰影が幻想的な空間を作り出します


確かに、葉の揺らぎや夜のライトアップで映し出される樹木の陰って癒されます。同じ空間でも昼と夜で全然雰囲気が違いますね。

石本
そうですよね。他にも癒しの要素だけではなく、落葉樹のシンボルツリーは夏には日差しをやわらげ、冬には光を通してくれるなど、自然の力を借りた快適な住環境をつくってくれます。常緑樹は一年を通して緑を楽しめるうえ、目隠しとしての効果もあります

そして、植栽には空気をきれいにする働きもあり、私たちの暮らしに良い影響を与えてくれるんです。シンボルツリーは、単なる装飾ではなく、家に豊かさと潤いを与える存在です。

芦谷
こういった動きや表情を演出できるのは植栽ならではの魅力ですよね。さまざまな現場を見ていても、揺れる植物の間から香りがしたり、マイナスイオン的な心地よさを感じたり、さらには樹木の成長を楽しめたり、家での癒しを広げる重要な要素だと実感しています!

植栽のプロおすすめのシンボルツリー


植栽と建材の組み合わせで、実際にどんなデザインができるのか気になります。おすすめのデザインはありますか?

芦谷
”植栽”と聞くと、ナチュラルテイストな空間のイメージが強いですが、実際はそれだけじゃないんです。

ジャパンディやアーバンといった空間デザインがインテリアで注目されていますが、そういったデザインが外構にも広がっていて、スタイリッシュな空間に映える植栽も増えてきています。

特にブラックやグレーなどの落ち着いた空間に、植物の繊細な色が入ると、差し色になって、グッとおしゃれになりますよね。石本さん、このあたりのポイントを教えて頂けますか?

石本
最近の外構や植栽のトレンドを合わせた空間例をご紹介しますね!

アートな要素を持つ「モミジ(山採り)」

石本
これはタカショーの展示会の写真ですが、展示会の植栽デザインは私たちGardenersが担当しています。まさにこれが緑が差し色になって外構全体を引き立てている事例ですね。門屋根の手前にシンボルツリーを配置したことで、木の曲線の美しさが際立ちます。


かっこいいですね。最近はスっと真っすぐに伸びたシンボルツリーをよく見かけますが・・・これはなんだかアーティスティックな樹形ですね。

石本
この植栽はモミジなのですが、山の斜面で育ったモミジをそのまま生かした「山採り」のもので、自然な枝ぶりや風格ある樹形が魅力です。山の中の木が生い茂っている中で育ち、光を求めて伸びていくため、自然な曲線美が生まれるんですよ。植栽には「向き」や「流れ」があるんですが、それをどう植えるかによって、職人さんごとの個性が出るのも面白いところですね。


植栽って樹種だけでなく、樹形の好みから選ぶ楽しさもあるんですね。

トレンドの植栽デザイン「ユッカ」

石本
これも最近人気の「ロックガーデン」と呼ばれるもので、岩や石を主要な要素とし、その隙間に植物を植えるお家も増えてきました。写真ではユッカという植物をメインで使用しています。花や葉の形に個性があるものが多く、ユニークな外観づくりにぴったりなんです。ただ、外国原産の植物なので、適切な水やりのタイミングがわからず、水枯れさせてしまった・・・というご相談を受けることも多いです。


パキッとした緑の色がおしゃれですね。確かにこういったロックガーデンやドライガーデンのような外構事例をよく目にします。あまり水をあげなくてもいい植物だからこそ、適切な水やりのタイミングに迷ってしまうんですね。

芦谷
最近はこういった「フレーム」を使用した外構デザインも注目されています。アクセントとして縦横や斜めに格子が組み込まれるアイテムも増えてきていて、そこに植栽が入ると、奥行き感やリズム感もでて、”個性”と”心地よさ”が親和性をもった空間になります。


植栽と建材のカラーリングや組み合わせによって、空間のスタイルや印象まで変わるんですね。

エクステリアをより美しく魅せる「ミツバツツジ」

石本
これは和風のスタイルでコーディネートしていますが、植栽は日本ならではの植栽「ミツバツツジ」をシンボルツリーとして取り入れています(画像左端)。葉が密集しておらず、ほどよい抜け感があるので、涼し気な印象になり、エクステリアをより引き立たせる効果もあります。

:葉っぱの密度によっても印象が変わるんですね。

シンボルツリーの定番!人気の「アオダモ」

石本
シンボルツリーとして人気の「アオダモ」は、細めの幹と繊細な枝ぶりが特徴的で、圧迫感がなくスタイリッシュな印象を与えます。また、お手入れもしやすく掃除が楽なことや、虫が付きにくいことからも人気を集めています。

:お手入れしやすいのは有難いです。

シンボルツリーを上手に育てる6大要素

石本
住宅における植栽デザインでは、計画地の環境が樹木の成長に適していることが前提条件となります。樹木の成長には、「日照」「水分」「土壌」「通風」「湿度」「剪定」が重要になります。

このうちの「日照」「土壌」「通風」「湿度」については、事前にご依頼されている業者様に現地調査をして頂き、最適な植物や設置場所を検討してくださいね。

「水分」についてはお家の引き渡し後、植栽が根付くまでの間は、その家に住む人が管理しないといけません。

また、樹木は成長するので「剪定」も重要です。シンボルツリーの伸びすぎた部分を剪定することで、栄養が必要な場所に行き届き、花付きがよくなります。

剪定には、「形を整える剪定」「風通しをよくする剪定」「花付きや実付きが良くなる剪定」があります。目的に応じて自分で剪定をしたり、専門の業者に依頼したりして下さいね。選定のタイミングは主に春と秋に行うことが多いです。


マイホームに住み始めたら「水やり」と「剪定」が大切なんですね。水やりはどのくらい必要なんでしょうか?

石本
植栽への水やりは、季節や気候、植栽の種類、土壌の性質によって異なります。一般的な目安としてはこんな感じです。

↓詳細を知りたい季節をタップして下さい

春(3月~6月)

頻度:週に2~4回

理由:気温が上がり、植物が成長を始める季節。特に新芽が出る時期は適度な水分が必要です。雨が少ない場合は水やりの頻度を増やしましょう。気温が上がるにつれて土壌の水分が蒸発しやすくなるため、水分補給が必要です。梅雨に入った後は雨が多くなるので、水やりの頻度を減らしてください

夏(7月~9月)

頻度:毎日 1~2回(夕方や朝がおすすめ)

理由:暑さと蒸発量が増えるため、特に浅い根を持つ植物や草花には頻繁な水やりが必要です。日中の高温時は水やりを避け、蒸発を抑えるため夕方や朝に行いましょう。

秋(10月~11月)

頻度:週に2~3回

理由:気温が徐々に下がり、植物の成長が緩やかになります。土壌が乾燥している場合は適宜水を与えてください。

冬(12月〜2月)

頻度:2週間に1回程度(太陽が昇ってから少し暖かくなってきた時間がおすすめ)

理由:冬は植物が休眠状態で、水分の必要量が少なくなります。気温が低いため土の水分が蒸発しにくいですが、乾燥が続くと根が傷むことがあるので注意してください。

※水やりの頻度は、植栽が設置されている日当たりや風通し、土壌環境などによって異なりますので、あくまで目安としてご参照ください。


思っていたより水やりが必要ですね・・・。私は週末は一日遊びに出かけたり、旅行もすることが多いので、夏場の水やりにハードルを感じます。植栽のある家、向いていないかもしれません・・・。

植物を枯らしてしまう失敗を避ける!潅水システムの紹介

芦谷
仕事に家事や子育てで忙しい中、毎日継続して水やりができるかは不安ですよね。そんなお悩みを解決するために、タカショーでは「潅水システム」が誕生したんです!

芦谷
植栽の特性に合わせた100種類以上の多彩な部材バリエーションを取り揃えていて、それらを組み合わせることで最適な自動水やり設計ができます。必要な場所に、必要な量だけ水を届けることができるため、雑草が生えにくくなって管理がラクになったり、無駄な水やりがなくなってエコに繋がったりするんです!


新商品として最近社内でもよく耳にしますね!でも社内にいながらこのシステムの詳細はあまりわかっていないので、詳しく教えて下さい。

自動で水やりをしてくれるのは有難いのですが、いまいちイメージしづらいというか・・・。どのように自動で水やりをしてくれるんですか?

芦谷
潅水システムは、タイマーを蛇口に取り付ける仕様になるので、立水栓があれば使用可能です。たくさんの部材パーツがありますが、「どれを選んでいいか分からない!」という方は、潅水エリアや規模に合わせてお選び頂ける6種類のスターターセットを用意しています。シンボルツリーには「スターターセットE」を使用するのがおすすめです。

スターターセットEの内容


芦谷
水やりをするアイテムが決まれば、自動水やりを行うタイマーを2種類の中から選んで下さいね!潅水を行う開始時間や継続時間を設定できます。2口タイプのものもあるので、1つのタイマーで2箇所、別々に水やりを行うこともできますよ!

芦谷:タイマー部分はこのように立水栓に取り付けをします。ここで水やりの頻度や時間設定を行います。


なるほど、パターンや時間を設定できるのは良いですね。デザインもスタイリッシュでおしゃれ!

芦谷
そうなんです。本システムは灌漑(かんがい)製品の世界的トップブランドのGARDENA社と提携していて、ヨーロッパでデザインされたスタイリッシュなフォルムとカラーが、空間をおしゃれに引き立てます!


どうやって、樹木に水やりされるんですか?

芦谷
セットに含まれている「ドリップホース」と呼ばれる黒いチューブを、このように樹木の幹の周りに囲うように設置します。

芦谷
このドリップホースには、定量の水を潅水できる装置が30cmごとに内蔵されていて、ホースを這わすだけで設置ができるシンプルな構造です!樹木は根を深く張るので、しっかりと水を浸透させる必要があります。樹木の根の広がりに合わせて周りを巻いてあげると適切に水やりができます!


こんな小さい穴から!本当に無駄なくピンポイントですね。雨が降った時は水やりがいらなくなると思うのですが、その辺りはどうなるのでしょうか?

芦谷
別売りにはなりますが「土壌水分センサー」という商品があります!このセンサーを土に差し込んでおくと、土壌の水分を感知して、接続した潅水タイマーに情報を伝達してくれます。

水分を感知すると、次回予定されている潅水スケジュールをスキップしてくれます。土壌の水分を感知するので、雨だけではなく、水はけにも考慮していて、前の日に雨が降っている場合など、水のやりすぎによる根腐れ防止としても、優秀なアイテムです!


それは有難いです。センサーもスタイリッシュなデザインですね。家電とかだと保証期間があるものが多いですが、こういったものにも保証期間はあったりするんですか?

芦谷
はい!この土壌水分センサーだけではなく、タイマーやコネクタなどシステム全体で、ご購入から2年の製品保証を付けています。雨風にあたる屋外商品なので、すぐに壊れてしまうのではないかとご不安もあるかと思いますが、安心してご導入いただけます。


植物を枯らさないための保険と考えると、コスパ良いかもしれませんね。

芦谷
そうですね。シンボルツリーや植栽の中には高価なものもありますので、生きている植物を導入するという観点でも、一番重要な水やりを自動化できるので、潅水システムを活用してしっかり育てるのが安心かと思います!

潅水システム解説する芦谷さん

石本
お客様のお悩みの中でも、やっぱり植物を枯らしてしまうことをネックに思っている方が多いので、これは良いですね。また、夏場の水やりは、熱中症のリスクがあがったり、蚊に刺されたりするので、その辺りのお悩みも解決してくれそうですね。うちのお店の植物達にも使いたいくらいです。


ちなみにGardenersにはたくさんの植物がありますが、全部の水やりに一日どのくらいかかっているのですか?

石本
一時間以上はかかっていますね。この時間を他の時間に有効活用できたら良いですよね。


そんなにかかっているんですね!

もう一つ芦谷さんにお聞きしたいんですが、立水栓は基本的に潅水システムに接続する形になるかと思います。その場合、通常のように手洗いや水くみなどには使えなくなってしまうのでしょうか?

芦谷
良い質問ですね(笑)普通に蛇口として使用したい場合は、コネクターが分岐しているものをご使用頂ければと思います。こんな形で、片方は潅水システムとして使用し、もう片方は通常通り蛇口として、水を汲んだり、ホースを繋いだりできます。


おぉー、分岐していると便利ですね。潅水システムの導入、アリな気がしてきました。この潅水システムの部品やスターターセットはどこで購入できますか?

芦谷
潅水システムは工事が必要な商品なので、お近くの工事店に相談して下さいね!パーツの組み合わせやスターターセットによって金額も変わってきますが、参考までに一例出してみますね。

植栽・植え込みなど最大15mのドリップ潅水をする内容でこの金額です。

基本アイテム¥25,800
スターターセットF¥8,700
合計¥34,500
※2025年6月時点の金額です


15mもあれば複数の植栽を育てることができますね。マイホームを考えているなかで、自分のライフスタイルや性格上、植物を取り入れるのは難しいかなと思っていたのですが、潅水システムがあれば前向きにシンボルツリーを検討できそうです!

石本
Gardenersでは多種多様な植栽や珍しい植栽をリーズナブルな価格で取り扱っていますので、ひと味違った緑のある暮らしをお求めの方は、ぜひ一度店舗に足を運んでみて下さいね。

また、当店で植物をご購入後、植栽の状態が悪くなってしまったり、メンテナンス方法を知りたい場合は、写真を送って頂ければお手入れ方法をお伝えできますので、お気軽にご相談下さい。植物マニアな店舗スタッフが、サポートさせて頂きます!

:アフターフォローまで手厚いんですね。有難いです。

芦谷:タカショーの「空間実例ギャラリー」では、植栽と外構アイテムを組み合わせた豊富な事例を掲載しているので、こちらの実例も家づくりの参考にされて見てみて下さいね。

:参考にしてみます!お二人ともありがとうございました。

石本芦谷:ありがとうございました!

Gardenersてんしばi:na店

取材協力 Gardenersてんしばi:na店

大阪 天王寺エリア最大級のガーデンセンター。多種多様な植物を約7000種取り扱っております。

この記事を書いた人

森 彩香

森 彩香

プロユース企画部 販売促進課

2019年入社。タカショーマガジンの立ち上げからライターとして40本以上の記事を執筆。トレンドや新しいものに目がなく、日々情報収集に余念がありません。休日は好奇心の赴くままに外出し、話題のスポットや気になる場所を巡るアクティブ派。そんな日々の体験や知識と、外構の知識を活かして、読者の皆さんに役立つ情報をお届けします!