竹垣にはどんな種類があるの?和風の家にぴったりな人工竹垣を使った外構

竹垣にはどんな種類があるの?和風の家にぴったりな人工竹垣を使った外構

近年では和モダン住宅・平屋・古民家など、和の要素を取り入れたお家が人気となってきています。

日本の四季を感じられる、心落ち着く空間を住宅に取り入れたいと思う人たちが増えてきているようです。

昔ながらの日本の住宅は、家と庭が一体となっていたのが特徴。
その例として縁側で団らんしながら庭を眺めたり、広いお家でなくても坪庭などで庭の景色を室内から楽しめる構造になっていました。

このように昔の住宅には景色を室内に取り込む工夫がされていました。

和テイストの住宅を検討するときは、外構で和の風情を演出してみることをおすすめします!

その中でも特に「竹垣」は和の空間をつくるのにぴったりなアイテム。日本庭園や料亭でよく見かける竹垣ですが、カラーや種類も豊富でどんな和テイストの家にも馴染み、一般住宅にも取り入れやすいアイテムなのです。

今回は竹垣の種類を紹介しながら、住宅に合う竹垣の事例をご紹介します。

竹垣とは

竹垣とは「竹で編んだ垣根」のことを指します。竹は丈夫で加工がしやすく、身近な材料だったため昔から多く使われてきました。

日本庭園をはじめ、最近ではお隣の家との境界や柵・フェンスとして採用されています。昔は竹を並べるだけのシンプルな構造でしたが、時代が進むにつれて種類やデザインが豊富になってきました。

近年は劣化が少なく、お手入れがしやすい人工竹垣の使用が主流となってきています。

天然竹垣と人工竹垣の違い

竹垣は大きく「天然竹垣」と「人工竹垣」の2種類に分類されます。

天然の竹垣は本物の味わい深い質感が楽しめます。

人工竹垣は先ほども既述したように、耐候性の高い樹脂でできているので劣化が少なく、お手入れがしやすいという点で外構にも取り入れやすくなっています。

天然竹垣のメリットとデメリット

メリット

・天然の竹垣は触れると生きた肌触りを体感できる
・香りや色味もどこか感じられ、本物ならではの風情が楽しめる

デメリット

・割れや腐りが生じるので定期的なメンテナンスが必要

人工竹垣のメリットとデメリット

メリット

・雨や風などに強く耐久性が高いので、メンテナンスが少なく済む
・見た目も本物と区別がつかないほどリアルなものが多く、多くの場所で使用できる
・カラーやバリエーションが豊富なため施工の自由度が高い

デメリット

・天然竹垣よりも価格が高い
・天然竹の経年変化の味を出せない

それぞれに良い点がありますが、一般住宅で使う場合はやはりお手入れのしやすい人工の竹垣をおすすめします。

天然竹垣のような風情を楽しめる人工強化竹垣「エバーバンブー」

人工竹垣の中でも「エバーバンブー」という竹垣は本物のような質感と表情が楽しめるおすすめの人工強化竹垣です。

京都の天然竹から型をとっているので、一つ一つ異なる竹垣の「筋」の繊細な表情が忠実に再現されています。竹垣の形状やカラー、柱の種類も豊富なので、どんなシーンにも合わせることができます。

またボードの著しい変色、割れについて10年もの保証が付いている商品もあるので、安心して住宅に取り入れられるのもポイント。

エバーバンブーは公共施設・商業施設をはじめ、全国の温浴施設でも多く採用されており、35年以上愛されているアイテムなんです!

特に温浴施設は、頻繁にお湯がかかる高湿度の環境ですが、その中でも長く耐久しているので、外構づくりにもってこいの商品です。

エバーバンブーの詳細はこちら

住宅に合うおすすめの人工竹垣とその事例

ここからは実際に人工竹垣「エバーバンブー」を使った事例をご紹介していきます。

竹垣には天然竹垣と人工竹垣があるとお伝えしましたが、用途面では「透かし垣」と「遮蔽垣」という2つの種類にわけることができます。

この2種類からさらに、竹の使い方や用途によって名称が細かく分かれていきます。

透かし垣

透かし垣は竹と竹の間に隙間があり、向こう側が見えるようになっている竹垣です。
四つ目垣・金閣寺垣・竜安寺垣・光悦寺垣などがあります。

透かし垣の名の通り、透けているので目かくしとしてではなく、空間に風情を持たせながら仕切るといった用途で使用されます。

透かし垣の種類を4つご紹介します。

四ツ目垣

四ツ目垣は古くから親しまれている竹垣のベースとも言われています。

茶庭には欠かすことができないといわれ、中門の周囲や通路の仕切りとして使われることが多い垣根です。

住宅では門まわりのフェンスとしても使用され、さらに植物と組み合わせることでシンプルなデザインながらも印象的なファサードに仕上がります。

金閣寺垣

通路と庭の境目や庭の装飾として使用されることが多い金閣寺垣。

名前の由来は金閣寺にある竹垣が原型とされることから名づけられています。

庭の敷地内でも金閣寺垣で「通路」と「庭」を仕切ることで、庭園にいるかのような空間をを再現することができます。

竜安寺垣

竜安寺垣は竹を割ったものを斜めに交差させた格子状の竹垣です。

こちらも通路と庭の境目に使用されることが多いアイテム。名前の通り、竜安寺にある垣が原型になっています。

写真では玄関前と庭を仕切る竹垣として使用されています。背が低く、透けているので圧迫感がなくナチュラルに庭木と馴染むアイテムです。

光悦寺垣(こうえつじがき)

曲線が美しく柔らかいイメージが再現されている光悦寺垣。

透かしがあるので空間をナチュラルに間仕切りながらも、存在感のあるシルエットに。本格和風の庭にぴったりなアイテムです。

遮蔽垣

遮蔽垣(しゃへいがき)は、竹が隙間なく並べられた、垣の間が透けていない垣のことをいいます。

目かくし効果が高く、家の周りの囲いとして使用されることが多い竹垣です。

遮蔽垣にも種類があり、建仁寺垣やみす垣・大津垣・清水垣があります。

建仁寺垣

竹垣の中でも代表的な垣である「建仁寺垣」。

京都の建仁寺で初めて用いられたことから、この名を付けたとされています。

建仁寺垣の特長は割り竹を隙間なく敷き詰めるため、目隠し効果が高くフェンスや装飾用など幅広いシーンで使用することができます。

写真のフェンスは庭の背景&目かくしの役割を両立しています。また、竹垣の色合いも古竹という落ち着きのあるカラーを採用することで庭に違和感なく馴染んでいます。

シンプルな和風のお庭には落ち着きのある竹垣を使うことで空間に統一感をもたらします。

みす垣

建物の和モダンな雰囲気とマッチしている黒い竹。みす垣という名前の由来は大きなすだれにも見えることからこう名づけられました。

細い竹が積み上げられた竹垣は上品な雰囲気があり、和モダンな住宅との相性が◎

大津垣

大津垣は竹を前後に1本ずつ編み込んで作った竹垣です。滋賀県の大津は京都の裏で京都は大津の表に当たることから、表と裏を組み合わせているのが名前の由来となっています。

斜めから見ると程よいすき間があり、高さと奥行きのある目かくしでも圧迫感が少なく演出できます。

植栽と合わせても邪魔をしないシンプルなデザイン。アプローチの目かくしとして、すす竹の風合いがシックにまとまっています。

清水垣

主に神社などの垣根として使用され、一本ずつ縦に竹が組まれた繊細な表情が美しい清水垣。

こちらはお庭の囲いと道路からの目かくし効果がありながらも通気性や採光を考えた空間に最適の竹垣です。すす竹というカラーが渋く趣きのある空間に仕上げてくれます。

和の空間には庭や植栽と併せて竹垣を使うことで和の情緒が感じれる空間に生まれ変わります。

人工竹垣でお手入れを少なくしながら、本格的な和の空間にコーディネートをしてみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人

森 彩香

森 彩香

プロユース企画部 販売促進課

2019年入社。タカショーマガジンの立ち上げからライターとして40本以上の記事を執筆。トレンドや新しいものに目がなく、日々情報収集に余念がありません。休日は好奇心の赴くままに外出し、話題のスポットや気になる場所を巡るアクティブ派。そんな日々の体験や知識と、外構の知識を活かして、読者の皆さんに役立つ情報をお届けします!