サステナブルデザインとは?知れば知るほど実は身近に溢れているサステナブルデザイン

サステナブルデザインとは?知れば知るほど実は身近に溢れているサステナブルデザイン

最近よく耳にするサステナブルデザイン。なんとなく聞いたり使ったりする言葉ですが、具体的に何を指しているのかわからない方も多いのではないでしょうか?
この記事を読むことで、あなたもサステナブルデザインへの理解が深まります!

今回はタカショー社員がサステナブルに出逢った身近な話から、サステナブルデザインとは何なのか、どのようなことがサステナブルデザインというのかを詳しくお話していきます!

案内:島田 梨花
タカショー プロユース企画部 プロダクトデザインセンター所属
屋外家具やプランターポット商品の企画開発、仕入、販促担当。
ポットプランターの企画開発をきっかけに、植物の植え替えや手入れが趣味となり、部屋やベランダには個性豊かな植物とポットプランターが増殖中。
お気に入りは、最近購入したコーヒーの木

聞き手:中川 昂己
タカショー プロユース企画部 販売促進課所属
WEBサイトの制作・管理・分析担当。
自然豊かな和歌山に引っ越したことをきっかけにテントサウナを体験。
カーボンニュートラルな薪ストーブで体を温め、きれいで冷たい川で「ととのう」。
自然豊かかつ開放的な空間でくつろげる体験を覚える。

サステナブルデザインとは?

中川:サステナブルという言葉を最近よく耳にするようになりましたが、どんな意味なのでしょうか?

島田:サステナブル(Sustainable)の語源は、sustain(持続する)とable(〜できる)からきており、「持続可能」や「ずっと続けていける」という意味が込められています。

このことからサステナブルデザインは、人間の活動が​地球環境に負荷をかけずに、将来にわたって良い社会と自然環境を維持していくことを目指した取り組み。つまり「環境や社会に配慮したデザイン」として広まっています。

現在使用している資源・エネルギーに代わる持続可能な新しい構造を考え、ものづくりをすることで新たな持続可能な文化をつくり、考え、未来の私たちや子ども達に「どんな生活をしてほしいか」「どんな環境であってほしいのか」を明確に考えることがサステナブルデザインです。

中川:「デザイン」と聞くと、モノの形や色を指すのかと思っていました。サステナブルデザインは、仕組みや取り組みといった行動を指す言葉でもあるんですね。

サステナブルデザインとエコデザインの違い

中川:ちなみにエコデザインとサステナブルデザインは似ている言葉だなと思ったのですが、意味は違うんですか?

島田:エコデザインはサステナブルデザインに含まれる重要な一分野と言えます。

中川さんは、エコと聞くと「エコロジー」や「エコノミー」という言葉を思い浮かべませんか?エコデザインはenvironmentally conscious design(環境に配慮した設計)の頭文字をとった略語です。つまり、エコデザインは、地球環境保護に配慮したデザイン全般のことを指します。

今の地球は、世界人口の増加による資源・エネルギー需要の増加、地球温暖化の影響による気象変動など、さまざまな問題を抱えています。
エコデザインは、このような深刻な事象の原因を生み出している元を断つために、地球規模で資源をやりくりするためのデザイン(行為)とも言えますね。

「エコデザイン」を利用し、持続可能な環境つくりや仕組みをつくっていこう、といった広義の考え方が「サステナブルデザイン」になります。

サステナブルデザインとの出会い

中川:島田さんが、サステナブルデザインの商品に興味を持ったきっかけはなんですか?

島田:興味を持ったのは、友人から誕生日プレゼントに「使うだけでサステナブルなタオル」をもらったのがきっかけです。

その友人は、生活のすぐ近くに常に海がある環境で過ごしてきた生粋の海好きで、海洋汚染や海洋生物の絶滅といった環境問題に常にアンテナを張っていました。大好きな海がこの先変貌し、失われることを恐れ、今の自分に何ができるか探す中で「海を守る・海を汚さない」ことを理念としたサステナブルデザインの商品を見つけたそうです。

中川:タオルからなんですね!「使うだけで」サステナブルという点が気になります。

島田:私も当時、同じところが気になりました(笑) タオルを普段通り使うだけで良いことがあるのかが純粋に疑問でしたが、プレゼントしてくれた友人が環境問題やサステナブルについて詳しかった ので、タオルをきっかけにいろいろ教えてもらいました。

結論から言うと「タオルをもらった時点で、すでにサステナブル」でした。

中川:もらった時点でですか?(笑)

島田:「地球や自然に負担をかけない作り方で生まれた商品を選んで使用する行動自体がサステナブルデザイン」なんですって。てっきりリサイクル素材を使用したタオルだからサステナブルなんだと安直に考えていました(笑)

商品に込められた環境資源を守るという想いや製造時にできるだけ水の使用を抑えるといった工夫に共感し、購入する行動もサステナブルデザインだと知り、目から鱗でした。実際に自分でサステナブルな商品を調べはじめ、自分が好きなブランドはサステナブルな商品を出しているのかを調べたり、今まで何気なくとってきた行動は、もしかして当たり前になったサステナブルなのかな?と興味が湧いて今に至ります。

中川:サステナブルな商品を選ぶこともサステナブルデザインだと知ると、確かに興味が湧いてきますね!

実は食品を買うのもサステナブル?!

中川:実際に島田さんが調べてみて、新しい発見はありましたか?

島田:新しい発見で身近なものだと、「地産地消の食材を買う」こともサステナブルな取り組みだと知れたことですね。

島田「地産地消」のサステナブルな点は、流通(距離)なんです。

生産地から遠い地域へトラック等で食材を運ぶ際、必ず排気ガスが発生しますよね。その距離が遠ければ遠いほど地球温暖化の原因の一つであるCO2が大量に発生してしまいます。地元の食材を地元で消費することで、食材を運ぶ距離が短くなり、CO2の発生を減らすことができます。

中川:運ぶ距離を縮めることがサステナブルデザインだというのは、思いもよりませんでした。これは今日からできるサステナブルデザインですね。

島田:その通りです。私は以前、食材を買う際に値段以外は気にしなかったんですが、このことを知ってから食材の産地を見て買うようになりました。
1人の小さな選択ですが、住んでいる地域で収穫できた旬の食材を食べることは自分自身の健康に繋がりつつ、地球環境や社会にとっても良いことだと知れたので今後も続けていきたいですね。

中川:自分の暮らしと地球環境の両方にプラスになっていると思うと、サステナブルデザインを選択したくなりますね!他にどんな形で貢献できるか知りたいです!

島田:他にもいろいろありますよ!中川さんはネスレ日本株式会社の「キットカット」というチョコレートを買ったことはありますか?

中川:あります!スーパーやコンビニでもよく見かける人気商品ですね。

島田:私は「キットカット」の濃い抹茶が好きでたまに購入するんですが、思い返すと昔は大袋パッケージがプラスチックでした。今は店頭で見かけるほとんどが「紙パッケージ」に変わっています。
…というわけで、今日は「キットカット」を購入してきたので、一緒に食べながら話を進めていきましょう!笑

中川:やったー!

島田:これはネスレ日本株式会社の「サステナブルな取り組み」の1つで、2025年までに製品のプラスチック包装材料の95%以上をリサイクル可能に設計することを発表し、主力製品の大袋の外袋が、プラスチックから紙パッケージに変わりました。

中川:確かにいつの間にか紙パッケージになっていました!商品のパッケージを変えるだけでも大幅なプラスチックの削減に繋がるんですね。

島田:このように、サステナブルな商品とは単に環境にやさしいエコな商品ではなく、生産から販売、消費、廃棄までを通して、環境や経済などに配慮しているものを指します。

サステナブルについて考えながらモノを買うことは、どんな未来にしていくかを投票することとも言えるかもしれません。
サステナブルデザインの根本は「行動」がベースなので、まずは自分が購入したものを最後まで使いきることも充分サステナブルに繫がると私は思います。

中川:勉強になりました!

素材からみるサステナブル

中川:今まで教えていただいたサステナブルデザインの例は、「選んで購入」や「繰り返し使用」といった行動でしたが、行動以外にもサステナブルデザインの例はありますか?

島田:では「売られているモノ」に焦点を当ててお伝えしますね。中川さんが普段、衣類や紙製品を見た際「自然由来」や「天然素材」といった言葉を耳にしたことはありますか?

中川:もちろんあります!深く考えたことはありませんが、天然素材という響きから、なんとなく「良いもの」なのかな~とは感じます。

島田:「良いもの」という認識で合っています!
天然素材の例で身近な素材だと、木や竹、綿(コットン)や麻、石や漆などがあります。くくりでいうと、自然の中で手に入る素材、生態系に影響を与えず生え続ける植物由来の枯渇しない素材と思っていただければいいと思います。

天然素材の特長として、環境にも肌にも優しいことが挙げられます。

天然素材から生まれた商品は人工的につくられた素材と比べて、CO2の排出量が少なく環境に負荷がかかりにくいです。また、肌に優しい素材でもあるため、最近は衣類や洗剤に天然素材や自然由来の植物油が多く使用されています。シルクやオーガニックコットンという単語はよく耳にするのではないでしょうか。

中川:つまり天然素材は、自然からの贈り物であると言えますね!

島田:素敵な考え方です!自然からもらった素材を使い終わった後もリサイクルし、新しい別のモノや価値として生み出すことができれば、まさに持続可能で地球に優しい取り組みと言えますね。

タカショー製品からサステナブルの発信を

中川:サステナブルデザインについて知っていくと、今あるモノを長く大切に使おうという気持ちになりました!この気持ちや考え方が、一人でも多くの人に広まってほしいですね。

島田:そういっていただけると嬉しい限りです…!今の私ができることは、タカショー商品がもつサステナブルな要素や取り組みを発信することです。商品に使用されているサステナブルな素材とは具体的にどの部分がサステナブルで、どのように使用されているのか。素材以外のサステナブル要素ではどのような取り組みを行っているかを、これからも発信し続けていきたいと思います。

素材・生産にサステナブルデザインが盛り込まれている商品は、タカショー屋外家具の中に実はすでにあって、次回のマガジンで私と同じ部署のメンバーが、今一番HOTなサステナブル商品について熱く語ってくれますのでこうご期待ください。(笑)

中川:すでにサステナブル要素が盛り込まれた商品があるんですね!

最後に、島田さんが今後、商品を企画開発していく中で意識することや目標はありますか?

島田:自分が企画した商品を通じて、「サステナブルな取り組みへのハードルを下げていくこと」が当面の目標です。意識することは、①つくる責任を果たすため、しっかり計画立てて企画開発を進めること ②取り組みや商品を知ってもらうための「わかりやすさ」の工夫・発信を惜しまないこと を心がけていきたいですね。

もちろん中川さんのお力をお借りしながら、情報発信のための販売促進も積極的に取り組んでいきますので、今後ともよろしくお願いします!

新商品のファニチャーを検品

中川:熱意が伝わりました!またサステナブルな商品や仕組みについて教えてください。

島田:こちらこそぜひお願いします!


 

今回はタカショーでサステナブルな商品を取り扱っている社員から「サステナブルデザイン」について教えて頂きました!

日常の中ですぐに始められるサステナブルな取り組みが知れたので、今日から意識して行動してみたくなりました。
今後はタカショー製品の中からサステナブルな商品を紹介していきます!
みなさんも身近なところからサステナブルな行動を意識してみてはいかがでしょうか?

この記事を書いた人

プロユース企画部 プロダクトデザインセンター

プロユース企画部 プロダクトデザインセンター

外構工事店や建築プロフェッショナル向けに、高品質なエクステリア商品や庭園資材を提供する部門で、商品の企画・開発、海外仕入れなどを行っています。市場のトレンドを先取りし、日本国内外の多様なニーズに応える商品の企画・開発を推進。また、海外からの仕入れを通じて独自性のある商品ラインナップを構築しています。